
こだわり

身土不二にこだわる理由



今から約20年ほど前のことです。熊本市南区にある「医療法人博光会 御幸病院」の富島理事長と栄養管理科の科長の田邊栄養科長と当時和楽料理長をしていた私の3人で、当時、鎌倉でスープ教室をされていた、辰巳良子先生の講演会に行くことがありました。その後しばらく、辰巳先生のご指導のもとスープを習っていたのですが、鎌倉まで通うのは大変なので当時、湯布院の玉の湯の料理長だった山本料理長(現在みゆきの里総料理長)に習うことになりました。
みゆきの里で「命をささえるスープ」を提供することを辰巳先生にお約束をして、スープの本の最後に「スープの成功を」とサインを書いて頂きました。その後、みゆきの里の栄養科から選出された担当者が集いスープ委員会が発足。スープを習い に湯布院に月2回通って帰って来たら、スープ委員に伝えなければならない使命があったので、湯布院から帰った日は自宅で何度も練習するようにしていました。
そこで、「ポタージュボンファム」を作っていたとき、ジャガイモ・人参・玉葱・セロリで作るわけですが、切った野菜の厚さや蒸らし炒めの加減で味が変わり山本料理長のように上手くできずに何度何度も作りました。何度目かに同じようなホットするあの味ができるようになってきて、本当のスープの難しさを実感していました。


ある日、買ってきた材料がなくなって自宅にあった材料で、スープを作ったときです。今までとは何かが違う気を感じました。この野菜は私の嫁の実家の畑で獲れたもので、熊本の大地でしかも同じ畑でできたもの同士です。気が合うというかうまく調和するという感じで、味が良くなると言うよりも、横に膨らむというか心が落ち着く、和むような気を感じました。味付けは粟国の塩だけなのでそのほかは野菜の味や大地の気を考えました。そのときとっさに身土 不二を思い出し、食養生が心と体に与えるものの凄さを実感した貴重な体験だったのです。




巻き寿司に込めた想い

この貴重な体験を思い出し、3年ほどかけて独学で夕顔(干瓢)を栽培を学びながら、保存や加工に悪戦苦闘をしながらも熊本県産(御幸笛田産)の干瓢を使って巻きすしを作ってみました。それで身土不二である。その土地の物からいただく、すべての材料が「熊本県産熊本巻すし」の販売を開始しました。米はもちろん熊本県産、椎茸は国内生産量2位、卵は国産飼料で飼育された卵、海苔は有明海(宇土市住吉)、野菜は季節の法蓮草や胡瓜など干瓢が揃う事で全てが熊本県産で巻きすしが完成しました。身土不二の巻すしは他にない商品で今後大切に販売をしていこうと思っています。職員弁当を配達後にみゆき園ピロティにて当日販売のランチボックスなどと一緒に巻きすしの販売を行っておりますが一般の方にもお知らせして広めていこうと思っています。
これが私の食養生の体験です。参考にされて心にとどめて頂きたく思います。地産地消ではなく身土不二なのです。自分の命を育むために。


販売者
東島正彦
生年月日
昭和37年10月30日
出 身
福岡県糸島市
福岡市を中心に和食、ホテル等で修行
26才の時、病気で半年入院し食の重要性を感じたのが始まり。平成15年ウェルネススクエア和楽の開館にあわせて熊本に移り自然食田園キッチン料理長として勤務。レストラン閉館後、店名を引き継ぎみゆきの里職員の昼食弁当を提供しつつ自ら干瓢栽培を行い全てが熊本県産の材料で身土不二熊本巻き寿司を完成させ販売を開始しました。
熊本の大地で作った心がホッとする、お弁当巻き寿司をぜひご賞味ください!
東島正彦

安心でおいしい。
安心とは当たり前なことですが、実は簡単ではない。安心感。生産者が見えることは当たり前ですが、その人がどんな想いで作ったのか。巻き寿司に込めた想いは食べてみとわかるでしょう。皆様から本当に美味しいと喜ばれる食作りを目指して、まずは土にこだわりをおいています。化成肥料は使用せず、有機肥料や菌体を施用してじっくりと土を作ります。


